プノンペンの中で、不動産投資で特に注目したい5つのエリア

執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

近年、カンボジアの首都・プノンペンは、東南アジアでも有数の成長都市として注目を集めています。

かつては、2016年9月に全日空(ANA)が成田~プノンペン間の直行便を就航させたことも追い風となり、日本人富裕層による不動産投資や起業・事業進出が大きく増加しました。

現在も経済成長や都市開発が続いており、プノンペンは海外不動産投資先として高い人気を維持しています。

しかし、一口にプノンペンといっても、エリアごとに街の特徴や将来性は大きく異なります。不動産投資で成功するためには、それぞれのエリアの特性を理解し、自分の投資目的に合った場所を選ぶことが重要です。

そこで今回は、プノンペンの中でも、不動産投資で特に注目したい5つのエリアをご紹介します。それぞれの特徴や魅力をわかりやすく解説していきますので、ぜひ物件選びの参考にしてください。

① ボンケンコン(チャムカーモン)

カンボジア不動産投資を語るうえで、まず押さえておきたいのがボンケンコン(BKK)エリアです。

このエリアには、コンドミニアムやサービスアパートメントなどの集合住宅が数多く立ち並び、外国人駐在員や富裕層から高い人気を集めています。

中でもボンケンコン1(BKK1)は、「大使館エリア」とも呼ばれ、日本をはじめ各国の大使館が集まるプノンペン屈指の高級住宅街です。

周辺には、おしゃれなカフェやレストラン、ホテル、バー、インターナショナルスクールなどが充実しており、外国人が生活しやすい環境が整っています。

また、2014年にオープンしたイオンモール プノンペンも近くにあり、外国人だけでなく地元の人々にも人気のショッピングスポットとなっています。

近年は都市開発の進展に伴い、地価や不動産価格が上昇しており、中長期で保有してキャピタルゲインを狙う投資先としても注目されています。

賃料相場や物件価格はプノンペンの中でも高めですが、その分、安定した賃貸需要が期待できるため、不動産投資先として非常に魅力的なエリアといえるでしょう。

② リバーサイド(ダウンペン)

ダウンペンは、プノンペン特別市の中心部に位置する、行政・経済・観光の中心エリアです。

エリア内には、プノンペンの名前の由来にもなったワット・プノンがあり、多くの観光客が訪れる人気スポットとして知られています。

また、川沿いのエリアは「リバーサイド」と呼ばれ、おしゃれなレストランやカフェ、ホテル、バーなどが立ち並び、外国人居住者や観光客でにぎわっています。プノンペンの中でも、外国人の姿が特に多く見られるエリアの一つです。

ビジネスエリアには、外資系企業が入居するオフィスビルが集まり、商業施設や市場も充実しています。

中でもセントラルマーケットは、独立前から続く歴史ある市場で、地元の人々はもちろん、外国人や観光客にも人気の高い観光・ショッピングスポットです。

ダウンペンもボンケンコンと同様に、地価や不動産価格の上昇が期待できるエリアですが、新規のコンドミニアム開発用地が限られていることから、投資対象となる物件はそれほど多くありません。

そのため、不動産投資というよりも、飲食店や小売店、サービス業などを開業したい起業家にとって魅力的なエリアといえるでしょう。

③ ダイヤモンドアイランド(コーピッチ) 

プノンペンの中でも、将来性が特に期待されている新興開発エリアがコーピッチ(Koh Pich)です。

クメール語で「Koh」は「島」を意味します。このエリアは、もともと木々が生い茂る中州(島)だった場所を大規模に造成し、プノンペンの新たな副都心として都市開発が進められています。

エリア内には遊園地やレジャー施設も整備されており、夜になると多くの若者や家族連れでにぎわう人気スポットとなっています。

現在も複数のコンドミニアムプロジェクトが進行していますが、市中心部からやや距離があることもあり、現時点では販売ペースは比較的落ち着いています。

しかし、その一方で、周辺では道路や橋などのインフラ整備が進み、新しい商業施設や住宅、オフィスビルの建設も相次いでいます。

今後の都市開発の進展によって街並みが大きく変化する可能性を秘めたエリアであり、中長期的な視点で将来性に期待する投資家から注目を集めています。

短期的な賃貸需要よりも、将来の資産価値の上昇(キャピタルゲイン)を狙いたい方におすすめのエリアといえるでしょう。

④ オリンピックスタジアム周辺(7 マカラ)

プノンペン中心部に位置するオリンピックスタジアム周辺は、商業施設や住宅が集まる人気エリアの一つです。

「オリンピックスタジアム」という名称ですが、カンボジアでオリンピックが開催されたことはありません。将来への期待を込めて名付けられたといわれており、現在ではスポーツやイベントの会場として市民に親しまれています。

周辺には、地元の人々でにぎわうオルセーマーケットをはじめ、ショッピング施設や飲食店などが数多く集まり、生活利便性の高いエリアとなっています。

また、近年はスタジアム周辺でコンドミニアムの開発が相次いでおり、外国人居住者や富裕層からの需要も高まっています。

ボンケンコンやダウンペン(リバーサイド)と並び、地価や不動産価格の上昇が続いているエリアとして注目されており、将来的な資産価値の向上も期待できます。

居住用・投資用のどちらのニーズにも対応しやすく、安定した賃貸需要とキャピタルゲインの両方を狙えるエリアといえるでしょう。

⑤ トゥールコック(ロシア通り)

トゥールコックは、プノンペン国際空港と市内中心部を結ぶロシア通り(Russian Boulevard)沿いに広がる、近年開発が進む注目エリアです。

エリア北側は古くからの住宅街として知られていますが、近年はボンケンコンに次ぐ住宅開発エリアとして、多くのコンドミニアムや商業施設の建設が進められています。

中でも、ショッピングモール「TKアベニュー」は、カフェやレストラン、ショップが充実しており、地元の若者や外国人に人気のスポットとなっています。

一方で、ロシア通りはプノンペンでも交通量が非常に多く、朝夕の渋滞が慢性化していることから、交通面を課題として挙げる人も少なくありません。その影響もあり、他の人気エリアと比べると、不動産価格や地価の上昇は比較的緩やかな傾向があります。

しかし、今後も道路整備や都市インフラの拡充が予定されており、交通環境の改善が進めば、街の利便性や資産価値が大きく向上する可能性を秘めています。

将来の発展を見据えて中長期で投資を考えている方にとっては、今後の成長に期待できるエリアの一つといえるでしょう。

まとめ

プノンペンは、経済成長や都市開発が続く東南アジア有数の成長都市であり、エリアごとに街の特徴や将来性が大きく異なります。

今回ご紹介したボンケンコン(BKK)・ダウンペン・チャクトムクサテライトシティ・オリンピックスタジアム周辺・トゥールコックは、それぞれ異なる魅力を持つ注目エリアです。

安定した賃貸需要を狙いたいのか、将来の値上がり益(キャピタルゲイン)を重視するのか、それとも商業利用や事業展開を視野に入れるのかによって、不動産投資における最適なエリアは変わってきます。

カンボジア不動産投資で成功するためには、物件そのものだけでなく、「どのエリアに投資するか」という視点が非常に重要です。都市開発やインフラ整備の計画も踏まえながら、中長期的な視点で投資先を選ぶことをおすすめします。

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荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資