執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社
カンボジア不動産投資は不動産投資によって得られる収益の「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」両方が狙え、このことが多くの投資家たちに注目されています。
なぜカンボジア不動産投資はインカムゲインとキャピタルゲインの両方が狙えるのか?
なぜ投資家たちが注目しているのか?
今回は、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」2つ観点から、カンボジア不動産投資がおすすめの理由を紹介していきます。
インカムゲインとは?
インカムゲインとは、個人や企業がある期間に得ることができる収入や利益のことを指します。
主に投資やビジネスの文脈で使用される用語であり、以下のような概念が含まれます。
- 給与・賃金収入
仕事や雇用によって得られる収入。給与や賃金は、雇用主からの対価として支払われる額を指します。 - 事業収入
自営業やビジネスの運営から得られる収入。商品やサービスの売上高から経費を差し引いた額が含まれます。 - 不動産収入
不動産の賃貸料やリースによって得られる収入。不動産の所有者は、不動産を他者に貸すことで収入を得ることができます。 - 利子・配当収入
投資によって得られる収入。金融商品や株式などの投資から得られる利子や配当が含まれます。 - 特許や著作権の収入
特許や著作権を保有して他者に使用を許可することで得られる収入。知的財産権に基づく収入です。 - 年金・年金収入
定年退職後に受け取ることができる一定の支払い。社会保障制度や個人の積立によって得られる場合があります。
これらの収入は、個人や企業の経済的な側面を理解し、収支を管理する際に重要な要素となります。
インカムゲインの種類や量は、個人や企業の財政状況や目標に合わせて慎重に計画されるべきです。
キャピタルゲインとは?
キャピタルゲインとは、資産の売却時に得られる利益のことを指します。具体的には、ある資産(株式、不動産、債券など)を購入して保有し、それを後により高い価格で売却した際に生じる利益を指す言葉です。
キャピタルゲインは、購入価格と売却価格の差額によって計算されます。購入価格よりも売却価格が高い場合には、その差額がキャピタルゲインとして得られます。この利益は、資産の価値が上昇したことによって生じるものであり、投資や資産管理の成果を示す指標となります。
例えば、ある株式を1000円で購入し、後にその株式を1500円で売却した場合、500円のキャピタルゲインが生じます。ただし、売却時にかかる手数料や税金、その他の経費も考慮に入れる必要があります。
キャピタルゲインは、投資家にとって重要な収益源となる一方、売却価格が購入価格よりも低い場合にはキャピタルロス(損失)が生じることもあります。資産の選択や売却タイミングの選定は、キャピタルゲインやキャピタルロスの最終的な額に影響を与える重要な要素です。
カンボジア不動産投資のインカムゲイン
カンボジアにおける不動産投資によるインカムゲインは、不動産の賃貸収入やリゾート物件の運営によって得られる収入を指すことがあります。カンボジアは観光業が成長しており、特に観光地や都市部で不動産市場が拡大しています。
以下は、カンボジアにおける不動産投資によるインカムゲインに関する情報になります。
- 賃貸収入
カンボジアの主要都市や観光地では、需要が高まっている住宅や商業用不動産を所有し、賃貸に出すことで収入を得ることができます。特に、首都のプノンペンや観光地のシェムリアップなどは、外国人労働者や観光客向けの住宅や商業施設の需要があります。 - リゾート物件の運営
カンボジアは美しいビーチやリゾート地が点在しており、リゾート物件の運営によって観光客からの収入を得ることができます。ヴィラやコンドミニアムなどの宿泊施設を所有し、観光客に提供することで、観光シーズン中に収入を得ることができます。 - 不動産開発
カンボジアの都市部での不動産開発にも機会があります。新しい住宅や商業施設の建設に関与し、完成後に売却や賃貸による収入を得ることができます。
ただし、外国人がカンボジアで不動産投資を行う際には、現地の法律や規制を確認し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
不動産市場の動向や投資環境は変動する可能性がありますので、リサーチと計画を十分に行うことが大切です。
ハイクラス物件での賃貸収入
カンボジアの主要都市や観光地において、ハイクラスの不動産物件を所有し、賃貸に出すことによって高い収益を得る可能性があります。特に、プノンペンやシェムリアップなどの都市では、外国人駐在員や富裕層向けの高級住宅やコンドミニアムの需要が増加しています。
以下に、カンボジアでのハイクラス不動産投資に関するポイントをいくつか挙げてみましょう。
- 立地条件
高級物件の立地は非常に重要です。都市の中心部や観光地に近く、アクセスが良く、安全で魅力的なエリアが好まれます。また、近隣には高級レストランやショッピング施設などの利便性が求められることもあります。 - 設備とサービス
ハイクラス物件には高品質の設備やサービスが求められます。セキュリティ体制やコンシェルジュサービス、ジムやスパなどのアメニティが付いた物件は、需要が高いことがあります。 - デザインと内装
エレガントで洗練されたデザインや高級な内装が重要です。高級感や快適性を提供することで、賃貸価格を引き上げることができるかもしれません。 - ターゲット市場の分析
対象とする入居者層を明確にし、そのニーズに合わせた物件を提供することが重要です。外国人駐在員、ビジネスエグゼクティブ、観光客など、どの層に焦点を当てるかを考慮しましょう。 - 法律と規制
カンボジアの不動産市場には法的な規制が存在しますので、外国人が不動産を所有し、賃貸に出す際には現地の法律を遵守することが重要です。地元の専門家と協力して進めることをおすすめします。 - 投資リスクとリターン
高級物件の投資は高いリターンをもたらす可能性がありますが、市場の変動やリスクも考慮する必要があります。リサーチとプロフェッショナルなアドバイスを通じて、投資のリスクとリターンを評価しましょう。
カンボジアの不動産市場は変動があるため、入念な調査と計画が必要です。
現地の専門家や不動産コンサルタントと協力することで、成功する可能性を高めることができるでしょう。
カンボジアは銀行の預金が高金利
カンボジアでのインカムゲインに投資家達が注目するカンボジアの預金金利事情です。
インカムゲインによる収入は銀行に振り込まれますので、振込先の銀行をカンボジアの銀行にします。
カンボジアの現在(2023年10月)の預金金利は約6%台になっています。
インカムゲインで入ってきた利益に、年間6%の金利がつくことになるんです。
日本では大手銀行でも0.001~0.002パーセント程度の金利しかつきません。
カンボジア不動産投資のキャピタルゲイン
カンボジアにおける不動産投資によるキャピタルゲインは、不動産の価値が購入時よりも上昇した場合に、その差額を利益として得ることを指します。カンボジアの不動産市場は近年成長しており、外国からの投資家にとって潜在的なチャンスが存在しますが、市場の変動性やリスクもあるため、注意が必要です。
以下は、キャピタルゲインを実現するためのカンボジア不動産投資に関するポイントです。
- 成長市場の選定
カンボジア全体で不動産市場が成長している一方、プノンペン(首都)やシェムリアップ(観光地)などの都市部や観光地での投資が一般的です。これらのエリアでは需要が高まっており、キャピタルゲインの機会が増える可能性があります。 - 不動産の選定
不動産の選択は非常に重要です。高品質の不動産、魅力的なロケーション、将来的な成長の見通しなどを考慮して選定しましょう。 - 市場動向の把握
カンボジアの不動産市場は変動が激しいことがあります。市場動向を常にモニターし、市場のサイクルを理解することが重要です。 - 法的規制と契約
カンボジアの不動産取引には特定の法的規制が適用されます。外国人投資家は、現地の法律や契約を遵守することが必要です。法的なアドバイスを受けることをおすすめします。 - 改善と開発
キャピタルゲインを最大化するために、購入後に不動産を改善したり、開発プロジェクトを実施したりすることが考えられます。しかし、このプロセスは慎重に計画する必要があります。 - リスク管理
投資は常にリスクが伴います。カンボジアの不動産市場は新興市場であるため、地政学的リスクや市場リスクを考慮し、リスク管理戦略を検討することが重要です。
不動産投資は、潜在的に高いリターンをもたらすことがありますが、リスクも存在します。
カンボジアでの不動産投資を検討する場合、専門家のアドバイスや市場リサーチを通じて賢明な意思決定を行うことが大切です。
カンボジア首都プノンペンの不動産価格
新興国での投資では、首都への投資が最も手堅いと言われております。首都は経済発展の恩恵を1番受ける場所で、需要と供給のバランスも考えられており、1番希少価値のある場所になるからです。
しかし、新興国の多くは既に物件が販売済みで、経済成長による資産価値上昇の結果、簡単には手の出せない価格が上がっています。
一方、カンボジアの首都プノンペンでは、まだ一等地の物件が手の届く価格で販売されており購入可能なのです。
不動産の価格はバイアスがかかりやすく、経済成長の恩恵を一番受けやすいとされています。首都の一等地物件はその影響が一番大きくなるので、キャピタルゲインのリターンも最大化され期待できます。
プレビルドの活用
プレビルド(プリビルト)不動産投資は、不動産開発業者が建物や住宅ユニットを事前に建設し、それを投資家に販売する方法です。
カンボジアでプレビルド不動産投資を活用する場合、以下のポイントに留意することが重要です。
- 信頼性のある開発業者を選ぶ
プレビルド不動産投資を行う際には、信頼性のある不動産開発業者を選ぶことが大切です。実績や評判、過去のプロジェクトの成功を調査し、信頼性の高い業者と取引することが重要です。 - 契約の内容を確認する
不動産のプレビルド契約は詳細な情報を含むべきです。価格、支払いスケジュール、工事完了予定日、保証などの条件を確認し、不明瞭な点がないことを確保しましょう。 - ロケーションを検討する
プレビルド物件のロケーションは重要です。都市部や観光地に位置するプレビルド物件は需要が高いことがありますが、投資の目的やターゲット市場に合ったロケーションを選びましょう。 - 賃貸の潜在性を評価する
プレビルド物件を賃貸に出すことを検討している場合、賃貸市場の需要を評価しましょう。カンボジアの不動産市場における賃貸需要のトレンドを調査し、収益性を見極めます。 - 法的規制を遵守する
カンボジアの不動産市場には外国人投資家に関する特定の法的規制があります。これらの法律や規制を遵守することが不可欠です。現地の法律家や専門家と協力し、契約と投資の合法性を確保しましょう。 - プロジェクトの進捗を監視する
建設プロジェクトの進捗状況を定期的に監視し、予定通りに進行しているかを確認しましょう。建物が完成する前に品質を確保することが重要です。
プレビルド不動産投資は、新しい建物を手に入れ、将来のキャピタルゲインを期待する投資手法です。
しかし、慎重な調査、契約の詳細な検討、法的規制の遵守が不可欠です。
カンボジアの市場において、成功するために現地の専門家と連携することをお勧めします。
荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社
代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
はじめての海外不動産投資