仮想通貨で海外不動産投資は可能!?リスクとメリットをご紹介

執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

仮想通貨と海外不動産投資には一見関連性がないように感じますが、実はかなり密接な関係があります。

仮想通貨はいまだ値動きが激しい為、リスク資産として知られています。
高い将来性から今後かなり価格が上る可能性もありますが、一方で短期的に見ると暴落してしまうリスクも含んでいます。

その為、仮想通貨で出た利益を比較的安定的な資産となる、海外不動産投資に回す人が増えてきています。

・仮想通貨で海外の不動産は購入できるのか?
・仮想通貨で出た利益は不動産投資に回すべきなのか?

など様々な疑問が出てくると思います。

そこで、今回は仮想通貨と海外不動産投資の関係性、仮想通貨を海外不動産投資への運用資産切り替えによるメリットやリスクについて解説します。

 1. 仮想通貨とは? 

最近良く耳にする仮想通貨ですが、具体的にどのようなものか知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、仮想通貨について解説します。

 (1) 実体を持たない電子データの通貨 
仮想通貨は、電子データのみで取引される、実体を持たない通貨です。
法定通貨としている国はないため、国や政府の保証は受けることができませんが、実用面で大きなメリットがあり、今後その高い将来性が期待されています。

メリットは、大きく以下の4点です。

①個人間取引が可能
仮想通貨は個人間で直接の取引が可能です。銀行を通す必要がなく、手軽に送金を行うことができます。

②単一単位
仮想通貨は全世界共通の単一単位です。よって、国を超えた取引においても両替を行う必要がありません。

③コストが削減できる
個人間取引が可能のため、仲介を挟むフェーズが必要ありません。その為、手数料などのコストを削減することができます。

④即時取引が可能
電子データのみの取引であるため、取引が即時に反映します。リアルタイムな送金、通貨の受け渡しが可能になります。

 (2) ブロックチェーン技術 
仮想通貨にはブロックチェーンという技術が用いられています。
ブロックチェーンとは、データを世界中のネットワーク上で共有・記録し管理していく技術です。

特徴としては、以下の4点が挙げられます。

・自立分散型台帳
・システムダウンが起きない
・改ざんができない
・取引の記録が消せない

このブロックチェーンは、ブロックと呼ばれるデータの情報を鎖状に連結していくデータベースで成り立っています。
取引履歴などのデータが鎖状に残っていくため、過去に遡ってデータを確認することができます。そのため、改ざんを行うことができません。

また、自立分散型台帳と言う特徴を持ち合わせているため、分散した状態でデータが管理されます。この特徴により、データの共有が非常に簡単です。

ユーザー同士で管理し、中央集権的な管理者を置かない為、システムダウンが実質的に起きないという特徴も持ち合わせています。

まとめると、高い安全性と信頼性を電子データにもたらす画期的なシステムであり、仮想通貨という世界観を実現できています
今後はこの技術を様々な業界に取り入れることが検討されており、現存の技術を革新していくことが期待されています。

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 2. 仮想通貨で海外不動産を購入する3つのメリット 

次に、仮想通貨と海外不動産投資の関係性について解説していきます。
結論、仮想通貨で海外の不動産を購入することは可能であり、多くのメリットをもたらします。

今回は、仮想通貨で海外不動産を購入するメリットについて解説します。

 (1) コストを削減できる 
通常不動産投資には、様々な業者を通して取引を行う為、手数料や時間などかなりのコストが掛かります。

特に、海外不動産の購入は国を超えた取引になる為、よりコストが掛かります。為替のリスクもありますので、通貨の値動きを踏まえた取引が必要になります。

仮想通貨の取引では、個人間取引が可能であるため、間を挟むコストをかなり削減できます。また、仮想通貨は万国共通の単位なので、為替の変動を気にする必要がありません
海外不動産購入にかかる大きなコストをかなり削減することが期待できます。

 (2) 両替の必要がなくなる 
仮想通貨は万国共通の単位で取引されています。その為、国をまたいだ取引でも両替の必要性が発生しません。
電子データのみでの取引になる為、物件選定からの送金・着金もスムーズですので、物件取得にかかる時間を大きく短縮することができます。

仮想通貨の利用で、両替などの様々なフェーズを省略することができるため、より不動産売買が流動的になることが予測されます。
購入だけでなく売却もしやすくなる点はかなりのメリットです。

 (3) リスクの分散になる 
仮想通貨で海外不動産を購入するメリットの1つとして、リスク分散があります。

仮想通貨はいまだ値動きが激しいので、一夜にして数十%の上昇下落も珍しくありません。ハイリスクな資産と言えます。
とはいえ、日本円で資産を所有していても、最近の円安やデフレの経済状況からわかるように実質所得が目減りしていく一方です。

そこで、仮想通貨の一部を海外不動産に変えることで、資産ポートフォリオの中のリスクを分散できることになります。
不動産は様々な資産の中でも値動きが緩やかですので、仮想通貨よりもより安定的な資産と言えます。

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 3. 仮想通貨で海外不動産を購入する3つのリスク 

仮想通貨で海外不動産投資を検討するにあたってリスクも考えられます。
今回は、以下の3点を解説します。

 (1) 激しい価格変動 
仮想通貨は値動きが激しく、短い期間の中で大きく価格が下落してしまうリスクがあります。

例えば、仮想通貨の中の基軸通貨と言われているビットコインの値動きを見てみると、2021年の11月には1BTC=約750万円だったレートが、2022年5月現在で1BTC=約370万円前後と、約50%程も価格が下落しています。

その為、めぼしい物件を見つけ仮想通貨で購入しようとしても、一晩で状況が一変してしまう可能性もあります。
この価格変動での損失を踏まえて、購入タイミングを検討していく必要があります。

 (2) 法整備が追いついていない 
日本では先進国の中でも仮想通貨の普及率は低く、税金や法律などの明確なルールがさだまっていません。

よって、今後大きく法制・税制が変わってしまう可能性があります。

不慮の脱税などにならないよう、最新の情報を常に収集する必要があります。仮想通貨での取引を行う際には、その都度弁護士や税理士など専門家へ確認するのが好ましいです

 (3) エビデンスが少ない 
仮想通貨での海外不動産の取引はまだまだ始まったばかりであり、取引件数や収益のエビデンスも十分ではありません。
その為、想定していないようなリスクに直面してしまう可能性もありますので、注意が必要です。

最近は、仮想通貨の知識が乏しい方をターゲットとした詐欺案件なども多発しています。
正確な情報の入手を常に心掛け、専門家に相談しながら入念に投資を検討しましょう。

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 4. 海外不動産購入に使える仮想通貨 

最後に、現在海外不動産購入に使える仮想通貨をご紹介します。
仮想通貨には様々な種類がありますが、ぜひ覚えていただきたいのは

・ビットコイン(BTC)
・イーサリアム(ETH)

この2つです。

ビットコインは仮想通貨の基軸通貨と言われており、様々な取引を行うことができるプラットフォームも確立しています。イーサリアムはシェア2番手の仮想通貨であり、ビットコインと同じく取引に利用できる機会も増えてきています。

海外不動産の購入には基本的にこの2つのどちらかを使うことがほとんどです。

その他、ビットコインキャッシュ(BCH)、リップル(XRP)、ネム(XEM)など「アルトコイン」と呼ばれる様々な仮想通貨がありますが、現状ではこれらのコインで直接取引を行う機会は少ないです。

もし、これらのコインに投資をしていて、海外不動産を購入したい、という場合は、仮想通貨取引所でビットコインやイーサリアムに交換した上で検討すると良いでしょう。

 5. まとめ 

本日は、仮想通貨と海外不動産投資の関係について解説しました。

仮想通貨自体将来性も高く、不動産業界の中でも仮想通貨の導入を検討している企業が増えてきています。

メリットやリスクを比較した上で、海外不動産の購入を検討してみましょう。

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荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資