米国・ニューヨークの不動産投資事情は?3つのメリットと注目するポイントをご紹介

執筆者:荒木 杏奈

アンナアドバイザーズ株式会社

2022/07/11

世界最大の経済大国アメリカの都市ニューヨークは、不動産投資先としても注目を浴び続けています。

ニューヨークは世界中からの人の流入がある為、物件の需要が高く不動産取引も非常に流動的です。実際投資を検討するにあたって詳細をさらに知りたい方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はニューヨーク不動産投資のメリット・抑えておきたいポイントを解説します。

 1. ニューヨークはどんな街? 

海外不動産への投資にあたっては、投資先の国やエリアの特徴を把握することが非常に大切です。
何故なら投資目的によって投資先の選定が変わるからです。目的に沿った特徴のあるエリアを選び、投資することが非常に大事になってきます。

では、ニューヨークについて簡単に確認してみましょう。

 (1) 米国トップクラスの主要都市 
ニューヨークは、ご存知の通り世界最大の経済大国であるアメリカの中でもトップクラスに大きく、世界を牽引するグローバル都市です。

特に、ニューヨークは全世界の金融市場の中心地と言われています。
何故ならウォール街の証券取引所における取引時価総額は世界一の規模を誇る為です。
米国ドルは世界の基軸通貨でもありますので、ニューヨークでの証券市場の値動きが世界中に影響を及ぼします。

また、ビジネス面もさることながら、文化的な先進性もあります。
スポーツ・ファッション・アート・グルメなど世界中から最先端のカルチャーが流入するので、各界のトップが世界中から集まります

このように、ニューヨークはアメリカだけでなく世界規模で最先端を走るトップクラスの都市です。

 (2) 移民による人口集中や短期滞在による賃貸需要 
ニューヨークは高い人口集中率を誇りますが、その背景は移民の流入も要因の一つです。

自由の国アメリカには様々な国や背景を持った方が集まります。
人口の集中率は不動産需要と相関性がありますので、着目するべき重要な指標になります。

また、アメリカで最も学生の多い街としても知られており、コロンビア大学やコーネル大学などにアメリカ・世界から学生が集まる背景も持ち合わせています。

ビジネスでも主要機能をニューヨークに置く企業も多いことから、留学や駐在転勤など、数年程度の短期居住をする方が各国から集まります。
その為、様々な背景からニューヨークでは高い賃貸需要が続いています。

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 2. アメリカの不動産投資で抑えたいポイント 

ここまで、ニューヨークという都市の現状や特徴をご紹介しましたが、実際にアメリカ不動産投資を検討する際に抑えておきたいポイントを解説します。

まずは前提として、アメリカ全体の不動産市場の特徴を把握しましょう。
アメリカの不動産市場に関しては以下の特徴が考えられます。

 (1) 住宅価格が安定・値上がりしている 
アメリカの不動産市場全体で、住宅価格は上昇し続けています。

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※出典元:FRED ECONOMIC DATA

背景としては、GDPや人口の伸び率をもとに高い将来性が期待されている点と、高い住宅需要に対して供給が間に合っていない点。この2点が考えられます。

先進国でありながら物件自体の値上がりにも期待できることは非常に魅力的です。

 (2) 中古物件の取引が活発である 
新築に近ければ近いほど良いとされる日本の不動産市場と異なり、アメリカでは中古物件の需要が非常に高い点も大きな特徴の一つです。
アメリカ人は生涯の引っ越し回数が日本人と比較して多く、中古物件の不動産価値が高く保たれるという特徴があります。

よって、不動産取引の流動性も高く、ある程度築年数が経っている物件でも買い手が見つかり易いというメリットがあります。

 (3) 空室リスクが低い 
アメリカは先進国でありながら人口が増加し続けている国です。
その為、賃貸ニーズも今後さらに高まっていくことが予想されています。

移民、学生、ビジネスなど様々な背景の方が世界各地から集まりますので、短期居住含めて賃貸需要は安定していると言えるでしょう。

不動産投資で懸念される大きなリスクの一つ、空室リスクが低い点は大変魅力的です。

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 3. ニューヨーク不動産への投資のメリットとリスク 

アメリカ全体の不動産市場は、将来性もあり今後も高く期待できる点をご紹介しました。
では、その中でもニューヨークの特徴を踏まえた上でのメリットや押さえておくべきポイントを整理したいと思います。

 (1) ニューヨーク不動産投資のメリット 
ニューヨークは高い人口集中があり、世界経済の中心である点をお伝えさえていただきましたが、不動産投資の観点からどのようなメリットが考えられるかを以下3点にまとめました。

 ① 高い賃貸ニーズ 
ニューヨークには、学生やビジネスマンなど様々なジャンルの方々が短期滞在を目的として流入します。駐在員や留学生が例として考えられます。

これらの方々は、数年という短期スパンでの滞在であるため、物件も賃貸がメインになります。よって、ニューヨークの賃貸需要は非常に高いです。
賃貸ニーズが高いということは、家賃収入を目的としたインカムゲインを求める投資を検討される方には大きなメリットと考えられます。

 ② 安定した市場 
ニューヨークの不動産価格は、リーマンショックなどで一時的な下落はあったものの、長期的な視点で見ると緩やかに上昇しています。
コロナ禍でも一時的な下落は見られましたが、積極的な経済対策などの影響で2021年以降回復してきています。

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※出典元:FRED ECONOMOIC DATA

このように、様々な外的要因が降りかかっても安定した価格を保っている点は、不動産投資において安全性の指標としてプラスと捉えることができます。

また、新興国と比較すると緩やかですが、住宅価格は長期視点で確実に上がってきている為、タイミングによってはキャピタルゲインを狙った投資も検討できるでしょう。

 ③ 自然災害が少ない 
不動産を所有するにあたって、自然災害リスクは非常に注意しなければなりません。
物件自体がダメージを受けてしまう事ももちろんですが、一度自然災害が起きてしまうと、そのエリア全体の評価額が下がりかねません。

ニューヨークは立地上、地震発生リスクが極めて少なく、ハリケーンの発生エリアからも離れている為、自然災害のリスクは低いエリアと考えて良いでしょう。

 (2) ニューヨーク不動産投資で考えられるリスク 
最後に、リスク面も確認しておきましょう。

 ① 既に物件価格が高騰している 
ニューヨークはアメリカの中心と言っても過言ではない主要な都市です。その為、物件需要も多く人気のエリアですので、既に不動産価格は高騰しています。

アメリカの物件所得に関する融資では、必要な頭金の割合が大きくなります。
その為、ニューヨークの物件を取得しようと思っていても、かなりの初期費用が必要になる可能性があります。

よって、安く物件を取得していきたいと考える方は、他の州やエリアの検討が必要でしょう。

 ② 高い利回りが狙いにくい 
物件価格の影響や需給バランスの影響もあり、ニューヨークの物件の利回りは海外不動産の投資先の中で比較的低いポジショニングになります。

ただし、住宅需要は常に高く、回転率も良い点を考えると、長期的な視点を考えた時にはそこまで深刻に考えなくても良いかもしれません。

 4. まとめ 

今回は、ニューヨークの不動産投資におけるメリットと抑えておきたいリスクをお伝えいたしました。

・キャッシュを豊富にお持ちの方
・外貨で長期的に安定した投資を検討されている方
・国内の資産を海外にリスク分散されたい方

などにはオススメの投資先となりますので、ぜひ検討されて見てください!

執筆者:荒木 杏奈

アンナアドバイザーズ株式会社

日本とカンボジアを拠点に、国内・海外不動産業を展開。

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荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資