海外不動産投資をする目的とは?王道の目的はリターン?

執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

海外不動産投資をする目的は、大きく分けると3つになります。

・リターンを求めて
・好きな地域の不動産だから
・節税のため


今回はこの3つの目的を解説していきます。

海外不動産投資をする目的とは?

王道はリターンを求めて不動産投資をする人です。新興国への投資はリスクは高くなりますが、その分高いリターンが見込めます。
また、先進国への投資でリスクが低くし安定したリターンを狙うことも可能です。

次に、その国が好きという理由で不動産投資を行う人もいます。よくあるのがハワイなどのリゾート地ですね。

そして、節税のために行う不動産投資です。「節税といえば海外不動産投資」と言われてきましたが、2021年に法改正が行われ現在は個人が海外不動産投資によって節税することはできなくなってしまいました。

海外不動産投資をする目的は多岐にわたる場合があります。以下に一般的な目的をいくつか挙げます。

  • 収益を最大化する
    海外の不動産市場では、投資家にとって収益を最大化する機会が存在する場合があります。
    高い賃貸需要や成長が見込まれるエリアに投資することで、収益性を向上させることができます。
  • ポートフォリオの分散
    投資家は、リスクを分散するために海外の不動産市場に投資することがあります。
    国内だけに投資すると、地域経済の変動や政治的なリスクによって影響を受けやすくなりますが、異なる国や地域に投資することでリスクを分散させることができます。
  • 資産保全と価値の増大
    海外不動産投資は、通貨の価値変動やインフレーションのリスクに対して保険となることがあります。
    また、成長が見込まれる地域に投資することで、不動産の価値が上昇する可能性があります。
  • 移住やリタイアの計画
    海外不動産投資は、将来的な移住やリタイアの計画を持つ人にとって魅力的な選択肢となります。
    海外に不動産を所有することで、将来的にその地域に移住する場合に住居として活用することができます。
  • ビザの取得や市民権の獲得
    特定の国では、不動産投資を通じてビザの取得や市民権の獲得が可能な場合があります。
    不動産を購入することで、移住や永住権の取得を容易にすることができます。

これらは一般的な目的の一部ですが、個人の目標や状況に応じてさまざまな理由が存在します。
不動産投資はリスクを伴うものであるため、投資家は事前に熟慮し、専門家の助言を得ることが重要です。

海外不動産投資のリターンとは?

海外不動産投資のリターンは、多くの要素によって左右されます。以下に、一般的なリターンの要素をいくつか挙げます。

  • 賃貸収入
    不動産を購入し賃貸物件として運用する場合、賃貸収入が主なリターンとなります。
    地域の需要と供給バランス、賃貸市場の成長率、物件の種類や立地条件などが賃貸収入に影響を与えます。
  • 価値の増大
    不動産の価値が時間とともに上昇することによってリターンを得ることもあります。
    成長が見込まれる地域に投資することで、需要の増加や地域の発展によって不動産の価値が上がる可能性があります。
  • 為替変動
    海外不動産投資では、為替変動の影響も考慮する必要があります。
    不動産価格は現地通貨で表示されますが、投資家が購入する際や将来的な売却時には為替レートが関わってきます。為替変動によってリターンが増減する可能性があります。
  • 税制度
    不動産投資には現地の税制度が関与します。
    所得税、不動産税、資本利得税など、投資先の国や地域の税法によってリターンが変化することがあります。税制度を理解し、適切な税務計画を立てることが重要です。
  • 管理コスト
    海外不動産投資では、物件の管理やメンテナンスにかかるコストもリターンに影響します。
    管理会社や管理人の雇用、修繕や空室対策の費用などを考慮する必要があります。

これらの要素は投資先の国や地域、物件の種類、市場の状況などによって異なるため、一般的な数値やパーセンテージでリターンを示すことは難しいです。
投資家は投資前に十分なリサーチを行い、専門家の助言を受けながらリターンの予測や評価を行うことが重要です。

自分の好きな国で海外不動産投資

海外不動産投資を行う際に好きな国を選ぶことは、投資家の個人的な好みや目標によって異なります。
以下に、好きな国での海外不動産投資のメリットと注意点をいくつか挙げます。

【メリット】

  • 好きな国への関心や知識
    好きな国での不動産投資は、その国や文化に対する関心や知識があるため、情報収集や市場分析がしやすくなります。
  • 観光や個人利用の可能性
    好きな国で不動産を所有することによって、将来的にその国を訪れたり、個人利用することができる可能性があります。
  • 経済成長の見込み
    好きな国が経済成長が見込まれる地域である場合、不動産の価値の上昇や賃貸需要の増加が期待できます。


【注意点】

  • 法律や規制
    投資先の国の法律や規制を理解し、投資活動に適合する必要があります。
    不動産取得や賃貸契約に関する法的な要件や税制度などについて注意深く調査する必要があります。
  • マーケットリサーチ
    好きな国での投資においても、市場の分析や需要・供給のバランス、地域の経済動向などを調査し、投資の適切性を判断する必要があります。
  • 為替リスク
    海外不動産投資では、現地通貨との為替変動リスクが存在します。
    為替リスクに注意し、投資と為替ヘッジのバランスを考慮する必要があります。
  • 管理と遠隔地リスク
    海外の不動産を所有する場合、管理やメンテナンス、テナントの対応などを遠隔地から行う必要があります。
    現地の信頼できるパートナーや管理会社を選ぶことが重要です。

投資先の国や地域の選択は、慎重な検討と研究が必要です。
市場の動向や将来の成長性、法的な要件、リスクとリターンのバランスなどを考慮し、専門家のアドバイスを受けながら、自身の投資目標に合った国を選ぶことが重要です。

海外不海外不動産投資で節税とは?

海外不動産投資において節税する方法は、投資先の国や地域の税制度や個人の状況によって異なります。以下に一般的な節税の方法をいくつか紹介しますが、具体的な税務計画は税法専門家や税理士と相談することをおすすめします。

  • 税務取り扱いの優遇措置を利用する
    投資先の国や地域によっては、不動産投資に対して特定の優遇措置や減税制度が存在する場合があります。
    例えば、特定の地域や業種に投資することで税制上の優遇を受けることができる制度があるかもしれません。
  • 租税協定を活用する
    自国と投資先の国との間に租税協定が存在する場合、二重課税を回避するために有効活用することができます。
    租税協定によって所得税やキャピタルゲイン税の課税権が定められており、適用されるべき国や税率が定められています。
  • 費用の適切な計上
    不動産投資にかかる経費や費用を適切に計上することで、課税所得を減らすことができます。
    例えば、管理費や修繕費、利子費用などの経費を適切に請求することが重要です。ただし、各国の税法に従って正確な計上を行う必要があります。
  • 減価償却を活用する
    投資物件の建物部分については、減価償却費を計上することができる場合があります。
    減価償却によって所得税負担を軽減することができるため、節税効果が期待できます。ただし、減価償却の方法や期間は投資先の国や地域の税法に基づいて決定されます。
  • 投資会社を活用する
    不動産投資を個人ではなく法人や投資会社を通じて行う場合、税務上のメリットがあることがあります。
    法人税率が低い国や地域を選ぶことで、税負担を軽減することができるかもしれません。ただし、法人設立や運営には追加のコストや手続きが必要となる場合があります。


これらは一般的な節税の方法の一部です。
国や地域の税法や個人の状況によって異なるため、具体的な節税策を検討する際には、税法専門家や税理士のアドバイスを受けることが重要です。

減価償却とは?

減価償却(げんかしょうきゃく)とは、資産(不動産や機械など)の経済的な価値の減少を一定期間にわたって経費として計上する会計上の手法です。具体的には、資産の取得価格をその使用年数や耐用年数に基づいて分割し、毎年一定の金額を費用として計上することを指します。

減価償却は、資産の経済的な寿命を考慮して、その使用期間に応じて費用を分散することで、事業活動における正確な費用計上や利益の計算を行うための方法です。具体的な減価償却方法や期間は、国や地域の税法や会計基準によって異なります。

例えば、不動産投資においては、建物の価値を数年または数十年にわたって減価償却することが一般的です。減価償却費は、毎年の利益から引かれることで課税所得を減少させ、税負担を軽減する効果があります。

減価償却は会計上の概念であり、実際の資産の価値や寿命とは異なる場合があります。また、減価償却の計算方法や期間は、国や地域の税法や会計基準によって異なるため、正確な計算や申告には該当する法律や規制に従う必要があります。専門家の助言を受けながら、適切な減価償却方法を選択し運用することが重要です。

損益通算とは?

損益通算(そんえきつうさん)とは、投資や事業活動において、損失と利益を合算して計算し、最終的な損益を算出する仕組みです。通常、損失が発生した場合にはその損失を利益と相殺して純利益を算出することができます。

具体的な例を挙げると、損益通算は以下のような場面で利用されます。

  • 投資における損益通算
    投資によって得た利益と、その他の投資によって発生した損失を合算して、最終的な損益を計算します。
    この場合、複数の投資や取引があり、それぞれの利益や損失を相殺して計算することができます。
  • 事業活動における損益通算
    事業活動においても、複数の事業やプロジェクトがあり、それぞれの利益や損失を合算して最終的な損益を計算することができます。
    特定の事業での損失を他の事業での利益と相殺して、全体の損益を算出することが可能です。


損益通算による利点は、損失が発生した場合でも、他の利益によって相殺することができるため、最終的な純利益が減少するか、損失が一部または全部相殺されることです。これによって、税金の支払い額を減らしたり、事業の継続性を確保したりすることができます。

ただし、損益通算の具体的な適用条件や制約は、国や地域の税法や会計基準によって異なる場合があります。したがって、損益通算を活用する際には、該当する法律や規制を遵守し、専門家の助言を受けることが重要です。

一覧に戻る

記事をシェア:

荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資