東南アジア各国の経済状況と不動産投資を比較してみよう!(前半)

執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

東南アジアは、アジア大陸の東部に位置する地域であり、南アジアと東アジアの間に広がっています。
これらの国々は地理的に近接しており、多くの点で歴史的、文化的なつながりがあります。東南アジアは美しい自然景観、多様な文化、豊かな歴史遺産、そして経済的な成長によって知られています。

地域の中でも特に人気のある観光地としては、タイのバンコク、カンボジアのアンコールワット遺跡、ベトナムのハロン湾、インドネシアのバリ島などがあります。
東南アジアは経済的な発展が進んでおり、観光業、製造業、農業などが盛んです。

そんな東南アジア各国の経済状況を見ながら、不動産投資をするならどの国に投資するべきかを比較してみましょう。

東南アジア各国の経済状況

東南アジアの多くの国々は経済的な成長を続けており、投資や観光などが経済に寄与しています。
ただし、新型コロナウイルスのパンデミックや政治的な問題など、いくつかの課題も存在しています。各国は経済発展を促進し、持続可能な成長と社会的な課題の解決に取り組んでいます。

東南アジアの1人当たりGDPは、国によって異なります。以下は2021年時点での一人当たりGDPの推定値(国際ドル)ですが、最新の情報は統計機関や経済研究機関の公式データを参照してください。
また、通貨の価値の変動や経済の成長率によって数値が変動することをご理解ください。

  • シンガポール  約64,182ドル
  • マレーシア   約12,532ドル
  • タイ      約6,906ドル
  • インドネシア  約4,187ドル
  • フィリピン   約3,413ドル
  • ラオス     約2,844ドル
  • ベトナム    約2,784ドル
  • カンボジア   約1,570ドル
  • ミャンマー   約1,348ドル

これらの数値は各国の経済力を示す一つの指標であり、国ごとに経済状況や人口などが異なるため、比較には注意が必要です。特に高所得国であるシンガポールと他の国との間には大きな差があります。経済成長や経済政策の変化により数値は変動するため、最新の情報を確認することが重要です。

今回はこの中から、1人当たりGDPが東南アジアトップのシンガポール、「東南アジアの優等生」と言われているマレーシア、東南アジアで人口が一番多いインドネシア、近年経済成長が注目されているラオス、今後の経済の伸びが期待されているカンボジアをピックアップして紹介していきます。

シンガポールの経済状況

2023年時点におけるシンガポールの経済状況は、以下のような特徴が考えられます。

  • 先進的な経済
    シンガポールは東南アジアで最も先進的な経済を持つ国の一つです。
    高度なサービス産業、金融センター、貿易が国際的な経済の主要な柱となっています。金融、保険、不動産、航空、観光など多岐にわたる産業が盛んです。
  • 投資とビジネス環境
    シンガポールは投資とビジネスの面で非常に魅力的な環境を提供しています。
    税制が競争力があり、外国からの直接投資が増加しています。企業の設立や運営が容易で、ビジネスフレンドリーな政策が採用されています。
  • 国際的な取引
    シンガポールは世界的な貿易と取引の中心地としての役割を果たしています。
    主要な貿易パートナーは中国、マレーシア、米国、欧州連合諸国などです。物流、港湾、空港の発達により国際取引がスムーズに行われています。
  • 技術とイノベーション
    シンガポールは技術とイノベーションに対する投資を重視しており、スマートシティ技術、デジタルサービス、人工知能などの分野で積極的な取り組みが行われています。
  • 新型コロナウイルスの影響
    2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、シンガポールの経済にも影響を与えましたが、2023年時点では回復の兆しが見られています。観光業や航空業界は特に厳しい状況にありましたが、徐々に回復が進んでいます。


シンガポールは小さな国でありながら、地域や世界経済に大きな影響を与える経済力を持っています。
引き続き経済の多様化や持続可能な成長、イノベーションへの投資などが進められることが予想されます。

シンガポールの不動産投資

シンガポールは世界的に有名な不動産投資先であり、多くの投資家が興味を持っています。
以下は、シンガポールの不動産投資に関する一般的な特徴と考慮すべき点ですが、投資を検討する際には必ず専門家のアドバイスや市場調査を行うことが重要です。

  • 安定性と信頼性
    シンガポールは政治的な安定性があり、信頼性のある法制度とビジネス環境が整っています。
    これらの要素は不動産投資家にとって魅力的な要因となります。
  • 賃貸市場
    シンガポールは国際的なビジネスの中心地であり、多くの外国人労働者や学生、観光客が訪れます。需要の高い賃貸市場が存在し、賃貸収入を期待できることが投資の魅力となっています。
  • キャピタルゲイン
    不動産の価値が安定して上昇する傾向があります。シンガポールの不動産市場は成熟しており、需要と供給のバランスが取れているため、キャピタルゲインを期待することができます。
  • 売買手数料と税金
    不動産の売買には手数料や税金がかかります。投資前にこれらの費用を考慮し、リターンを計算する必要があります。
  • 市場の変動
    不動産市場は変動することがあります。
    特に新型コロナウイルスのパンデミックのような出来事は市場に影響を与える可能性があります。投資前にリスクを理解し、慎重に計画することが重要です。
  • 地域と物件の選択
    シンガポールの不動産市場は地域によって特性が異なります。投資する地域や物件の選択には入念な調査と検討が必要です。
    また、不動産市場のサイクルや需要の動向も考慮しましょう。


シンガポールの不動産投資は多くのチャンスを提供していますが、賢明な判断と慎重な計画が必要です。
投資に際しては、専門家のアドバイスを仰ぐことや市場のトレンドを把握することが成功への近道です。

マレーシアの経済状況

2023年時点におけるマレーシアの経済状況は、以下のような特徴が考えられます。

  • 多様な経済
    マレーシアは多様な産業を有する経済体です。製造業、農業、観光業、サービス産業などが重要な柱となっています。
    特に電子機器や自動車部品などの製造業が盛んです。
  • 輸出依存
    マレーシアは輸出中心の経済で、主要な輸出品目は電子製品、石油・天然ガス、機械装置、パームオイルなどです。世界的な貿易と取引の中心地としての役割を果たしています。
  • 新型コロナウイルスの影響
    2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、マレーシアの経済にも影響を与えましたが、2023年時点では回復の兆しが見られています。
    輸出や観光業などが一時的に打撃を受けましたが、徐々に回復が進んでいます。
  • 投資環境
    マレーシアは外国からの直接投資を奨励しており、投資家に対して様々なインセンティブを提供しています。
    投資に対してビジネスフレンドリーな政策が採用されています。
  • インフラ整備
    マレーシアはインフラ整備に力を入れており、交通・通信インフラの拡充や経済特区の整備が進んでいます。
    これにより経済の成長が促進されると期待されています。
  • グリーンエネルギーへの転換
    マレーシアはグリーンエネルギーへの転換を進めており、再生可能エネルギーの導入が進んでいます。
    これによりエネルギーの持続可能性が向上し、環境にも配慮した経済が進展しています。


マレーシアは経済的な成長が続いており、多様な産業と強力な輸出により経済の活性化が進んでいます。
ただし、新型コロナウイルスのパンデミックや世界経済の変動によりリスクも存在するため、投資に際しては慎重な判断と市場の動向の把握が必要です。

マレーシアの不動産投資

マレーシアは多くの外国からの投資家にとって魅力的な不動産投資先となっています。
以下は、マレーシアの不動産投資に関する一般的な特徴と注意点ですが、投資を検討する際には必ず専門家のアドバイスや市場調査を行うことが重要です。

  • 購入コスト
    不動産を購入する際には登記手数料、印紙税、弁護士費用などの諸費用がかかります。これらのコストを予算に含めることが大切です。
  • 賃貸市場
    マレーシアは外国人労働者や学生が多く滞在する国であり、需要の高い賃貸市場が存在します。
    投資用不動産を購入して賃貸収入を得ることができる可能性がありますが、地域や物件の選択に注意が必要です。
  • 賃料収益
    不動産の賃貸収入は地域や物件の種類によって異なります。投資前に地域の賃料相場を調査し、収益性を検討することが重要です。
  • キャピタルゲイン
    マレーシアの不動産市場は成長しており、キャピタルゲインを期待することができる可能性があります。
    ただし、市場の変動や需要と供給の影響も考慮する必要があります。
  • 法規制
    不動産投資には地域の法規制に準拠する必要があります。
    外国人による不動産投資には一定の制限がある場合がありますので、投資前に地元の法律をよく理解してください。
  • リスク管理
    不動産投資にはリスクが付きものです。市場の変動やテナントのトラブル、ビジネス環境の変化などによるリスクを理解し、適切なリスク管理策を立てることが重要です。


マレーシアの不動産市場は多様であり、需要の高い地域や物件を選択することで成功する可能性が高まります。
投資前に地域の市場動向、法律・規制、地域のニーズをよく調査し、賢明な判断を行うことが成功への鍵となります。

また、不動産投資は長期的な視点が重要であるため、将来の収益性もよく検討してください。

インドネシアの経済状況

2023年時点におけるインドネシアの経済状況は、以下のような特徴が考えられます。

  • 経済成長
    インドネシアは東南アジアで最大の経済国であり、成長著しい新興市場として注目されています。
    製造業、農業、鉱業、サービス産業が主要な経済活動となっており、経済成長が続いています。
  • 人口と中産階級の拡大
    インドネシアは人口が多く、若い労働力が豊富です。経済成長に伴い中産階級が拡大しており、消費市場の拡大が期待されています。
  • 輸出と外国投資
    インドネシアは鉱物資源、石油、天然ガス、パームオイルなどの輸出が主要な収入源です。
    また、外国からの直接投資も増加しており、経済に寄与しています。
  • インフラ整備
    インドネシアはインフラ整備に力を入れており、交通・通信インフラの拡充が進んでいます。これにより経済の成長が促進されると期待されています。
  • 新型コロナウイルスの影響
    2020年に新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、インドネシアの経済にも影響を与えましたが、2023年時点では回復の兆しが見られています。政府は経済回復を支援するための政策を推進しています。
  • 政府の取り組み
    インドネシア政府は経済成長と投資を奨励する政策を進めており、ビジネス環境の改善や投資家へのインセンティブが提供されています。


インドネシアは経済的な成長が続いており、多様な産業と豊かな資源を持つ国として注目されています。
ただし、新型コロナウイルスのパンデミックや世界経済の変動によりリスクも存在するため、投資に際しては慎重な判断と市場の動向の把握が必要です。

インドネシアの不動産投資

インドネシアも多くの外国からの投資家にとって魅力的な不動産投資先となっています。
以下は、インドネシアの不動産投資に関する一般的な特徴と注意点ですが、投資を検討する際には必ず専門家のアドバイスや市場調査を行うことが重要です。

  • 経済成長と人口増加
    インドネシアは経済成長が続いており、豊かな資源や多様な産業を有しています。
    また、人口が多く、中産階級の拡大が進んでいるため、需要の高い賃貸市場や不動産市場が存在します。
  • 購入コストと規制
    不動産を購入する際には登記手数料、印紙税、弁護士費用などの諸費用がかかります。
    また、外国人による不動産投資には制限がある場合がありますので、地元の法律をよく理解してください。
  • 賃貸市場
    インドネシアは外国人労働者や学生が多く滞在する国であり、需要の高い賃貸市場が存在します。
    投資用不動産を購入して賃貸収入を得ることができる可能性がありますが、地域や物件の選択に注意が必要です。
  • キャピタルゲイン
    インドネシアの不動産市場は成長しており、キャピタルゲインを期待することができる可能性があります。
    ただし、市場の変動や需要と供給の影響も考慮する必要があります。
  • リスク管理
    不動産投資にはリスクが付きものです。市場の変動やテナントのトラブル、政治的なリスクなどによるリスクを理解し、適切なリスク管理策を立てることが重要です。
  • 地域と物件の選択
    インドネシアの不動産市場は地域によって特性が異なります。投資する地域や物件の選択には入念な調査と検討が必要です。


インドネシアの不動産市場も成長が期待される一方で、投資にはリスクも伴います。投資前に市場動向や法規制、地域のニーズをよく調査し、賢明な判断を行うことが成功への鍵となります。

また、不動産投資は長期的な視点が重要であるため、将来の収益性もよく検討してください。

ラオスとカンボジア、東南アジアの不動産投資についてのまとめは後半へ
ぜひ最後までご覧ください。

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荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資