ZANDO MEGA STORE がロシアンマーケットエリアにオープン|「縫製の生産国」から「消費する国」へ発展するカンボジア

                                      

こんにちは!アンナアドバイザーズの荒木杏奈です。 カンボジア発のファッションブランド「ZANDO」が、プノンペンのロシアンマーケットエリアに大型路面店「ZANDO MEGA STORE」を2026年8月にオープンさせました。

大型店の誕生は、単なる新店舗のニュースにとどまりません。

カンボジアは長年、世界的なアパレルブランドの商品を製造し、海外へ輸出する「縫製の生産国」として成長してきました。そのカンボジアで、国内ブランドが大型店舗を展開し、現地の消費者に向けて商品を販売するようになったことは、国内消費市場の変化を映す象徴的な出来事です。

この記事では、ZANDO MEGA SHOPのオープンを通じて見えるカンボジア経済の変化と、不動産市場への影響を考えます。

ZANDOを中心に複数ブランドを展開

ZANDOは、衣料品を中心に幅広いファッションアイテムを展開するカンボジアのブランドです。

ただし、同社の事業は「ZANDO」という一つのブランドだけに限られません。

公式オンラインショップでは、ZANDOを中心に、テイストや対象層の異なる複数のブランド・商品ラインをまとめて展開しています。メンズ、レディース、シューズ、バッグ、アクセサリーなどを幅広く扱い、単一ブランドの専門店というよりも、カンボジア発のファッションを総合的に提案するプラットフォームへ発展しています。

若い世代でも利用しやすい価格帯と、日常に取り入れやすいデザインを特徴とし、都市部のショッピングモールや商業エリアを中心に店舗を広げてきました。

カンボジアで展開されているローカルブランドならではの独自性があり、価格も手頃です。複数ブランドから好みや予算に合わせて選べるため、現地で普段使いするファッションとしてはもちろん、カンボジア旅行の記念や、少し珍しいお土産を探している人にも選びやすくなっています。

いわゆる伝統工芸品のお土産とは異なりますが、「今のカンボジアの若者が実際に利用しているブランド」を持ち帰れることも魅力の一つです。

ZANDOは近年、イオンモールをはじめとする大型商業施設にも出店してきました。今回のZANDO MEGA SHOPは、モール内の一テナントではなく、大規模な路面型フラッグシップショップです。

販売拠点を増やすだけでなく、建物全体や売り場づくりを通じて複数ブランドの世界観を発信する店舗を構えることは、ZANDOが認知度とブランド価値をさらに高めようとしていることを示しています。

一つのブランドだけに依存せず、異なる価格帯やデザインの商品を展開することで、より幅広い消費者を取り込める点も同社の強みです。

海外ブランドがカンボジアに出店する動きだけでなく、カンボジアで生まれたブランドが国内市場で存在感を高めている点に注目です。

ロシアンマーケットエリアに大型旗艦店

今回の店舗が位置するロシアンマーケット周辺は、ローカル市場に加え、カフェ、レストラン、セレクトショップ、雑貨店などが集まる、プノンペンでも個性のある商業エリアです。

東京に例えるなら、若者向けのファッションや個性的な店舗が集まる「原宿」のようなイメージに近く、カンボジア人の若者だけでなく、外国人居住者や観光客も訪れます。

こうしたエリアに大型路面店を構えることで、買い物を目的とする顧客だけでなく、街を歩きながら新しい店を発見する人にもブランドを印象づけられます。モール内店舗とは異なる形で、ZANDOの存在感を発信する拠点になると考えられます。

BKK1・TK・SENSOKにも広がる店舗網

ZANDOは、ロシアンマーケットエリアだけでなく、BKK1やTK(トゥールコーク)エリアにも店舗を展開しています。近年の大型店舗としては、プノンペン北西部の新興エリアであるSENSOKにも出店しています。

それぞれの地域には異なる特徴があります。

  • ロシアンマーケットエリア: 若者、観光客、外国人居住者が行き交う個性的な商業エリア
  • BKK1: 外国人居住者、オフィス、飲食店が集まる中心エリア
  • TKエリア: カンボジア人の中間・富裕層やファミリー需要が強い住宅・商業エリア
  • SENSOK: 大型モールや住宅開発が進む、新しい生活圏

中心部の成熟した商業地だけでなく、ファミリー層が暮らす住宅地や郊外の成長エリアにも店舗網を広げている点は、カンボジアの消費市場が特定の一地区だけでなく、都市全体へ広がっていることを示す動きといえます。

カンボジア経済を支えてきた縫製産業

縫製・製靴産業は、長年にわたりカンボジアの輸出と雇用を支えてきた主要産業です。

海外企業がカンボジア国内の工場で衣料品や靴を生産し、それを欧米やアジア各国へ輸出するビジネスモデルが発展してきました。

そのため、カンボジアは世界から「衣料品を作る国」として認識される一方、国内の小売・サービス市場は周辺国と比べてまだ発展途上と見られることもありました。

しかし近年のプノンペンでは、ショッピングモール、スーパーマーケット、飲食店、カフェ、美容、教育、フィットネスなど、国内消費を対象とした事業が次々と増えています。

ZANDO MEGA STORE のオープンも、こうした変化の延長線上にあります。

「作る国」から「買う人が育つ国」へ

カンボジアが縫製品の生産国であることに変わりはありません。今回の出店だけで、経済構造全体が転換したと判断することもできません。

それでも、国内ブランドが大型店舗へ投資できる背景には、商品を購入する消費者と、それを支える都市生活が育ってきたことがあります。

特にプノンペンでは、若い人口構成、世帯所得の上昇、デジタル決済の普及、SNSを通じた流行の共有などにより、若年層を中心とする消費行動が変化しています。

安さだけではなく、デザイン、ブランド、買い物のしやすさ、店舗で過ごす体験なども選ばれる理由になりつつあります。

つまりカンボジアは、海外向けの商品を製造するだけでなく、国内でも商品やサービスを選び、消費する市場へと少しずつ発展しているのです。

国内ブランドの成長が持つ意味

国内ブランドが成長すると、商品の企画、デザイン、マーケティング、物流、店舗運営、IT、人材育成など、工場生産以外の仕事も生まれます。

これは、カンボジア経済が単純な低コスト生産だけに依存せず、より幅広い付加価値を国内に蓄積していくうえで重要です。

また、カンボジア人消費者を理解する国内企業が成長することで、海外ブランドだけでは満たせなかった価格帯や好みに合う商品が増え、市場全体の裾野も広がります。

ZANDOの大型店舗は、こうした「生産・雇用・所得・消費」が国内でつながり始めていることを感じさせる事例の一つです。さらに、複数ブランドを企画・販売するビジネスへ発展している点は、カンボジア企業が単なる小売店から、商品開発とブランド運営を担う企業へ成長していることを示しています。

さらに、イオンモールなどへの出店で販売網を広げたブランドが、次の段階として独自の大型旗艦店を構えることは、カンボジア企業の競争が「商品を安く販売する」だけでなく、店舗体験やブランドイメージを含めた価値づくりへ進んでいることも表しています。

不動産市場への影響

消費市場の成長は、住宅だけでなく、商業不動産や賃貸市場にも関係します。

1.商業施設と大型店舗の需要

国内ブランドが店舗網を拡大すれば、視認性の高い路面店やショッピングモール内の大型区画、物流施設などへの需要が生まれます。

特に今回のようなフラッグシップ型の路面店は、単なる床面積だけでなく、建物の外観、間口、歩行者からの見え方、周辺の街のイメージまで含めて物件が選ばれます。ブランド力を高めたい国内企業が増えれば、条件のよい商業用不動産への需要にもつながります。

一方、すべての商業施設が同じように成長するわけではありません。周辺人口、購買力、交通アクセス、駐車場、テナント構成などによって集客力には大きな差が出ます。

2.商業エリア周辺の住宅需要

大型商業施設や店舗が増える地域では、そこで働く人や、利便性を求める家族・若年層の居住需要が生まれる可能性があります。

住宅を選ぶ際も、外国人駐在員向けという視点だけでなく、カンボジア人の中間所得層が実際に住みたい立地、間取り、価格帯であるかが、今後さらに重要になります。

3.実需を取り込める物件の価値

カンボジア不動産は、海外投資家向けの販売や表面利回りに注目が集まりがちです。

しかし長期的な賃貸と再販を考えると、現地で働き、生活し、消費する人から選ばれる物件であることが重要です。

スーパー、飲食店、学校、病院、職場などへアクセスしやすく、現地の所得水準に合った住居は、特定の外国人需要だけに依存する物件よりも、安定した実需を得られる可能性があります。

不動産投資家が注目したいポイント

ZANDO MEGA STORE の開業を不動産投資の視点で見る際は、「大型店ができたから周辺価格が上がる」と単純に判断するのではなく、次の変化を継続的に見ることが大切です。

  • 周辺の人流や来店客数が定着するか
  • 同じ地域に新しい小売・飲食テナントが増えるか
  • 雇用と住宅需要が生まれるか
  • カンボジア人向けの賃料・販売価格で成約が増えているか
  • 一時的な話題ではなく、継続的な消費につながっているか

一店舗の開業は市場の将来を保証するものではありません。しかし、国内ブランドによる継続的な出店と消費者層の拡大が重なれば、商業施設や周辺住宅の価値を支える材料になります。

まとめ

ZANDO MEGA STORE のオープンは、カンボジア発のブランドが国内市場で成長し、モールへの出店に加えて、大規模な路面型フラッグシップショップを展開するまでになったことを示す動きです。

カンボジアは今も世界の縫製産業を支える重要な生産拠点です。その一方で、プノンペンを中心に所得と都市生活が発展し、国内で商品やサービスを選んで購入する消費者層も育っています。

ロシアンマーケット、BKK1、TK、SENSOKと、性格の異なるエリアへ店舗を広げていることからも、消費市場がプノンペンのさまざまな生活圏へ広がっていることが分かります。

また、カンボジアでしか出会いにくい独自性と手頃な価格を兼ね備えているため、現地の消費者だけでなく、旅行者のお土産という新しい需要も期待できます。

これは、カンボジアが「縫製品を生産して輸出する国」から、国内ブランドと消費市場を持つ国へ発展していることを示す象徴的な変化といえるでしょう。

不動産投資においても、外国人需要や短期的な利回りだけでなく、成長するカンボジア人の実需を取り込める立地と物件を選ぶ視点が、これまで以上に重要になっています。

参考:

ZANDO公式オンラインショップ

ZANDO FACEBOOK

【無料】カンボジア不動産セミナー・現地アテンドのご案内

アンナアドバイザーズでは、カンボジア現地で12年以上にわたり不動産取引をサポートしてきた実績のもと、日本の投資家様向けに各種イベントを開催しております。

1. 【オンライン開催】失敗しない!カンボジア不動産セミナー

本記事でご紹介した最新の市場データや、プロとしての妥協を一切排除した「厳選注目物件」、弊社の「手厚い賃貸管理サポート」の全貌を徹底解説するオンラインセミナーです。ご自宅から気軽にご参加いただけます。

  • こんな方におすすめ:
    • 米ドル建てでの安全な資産形成や、信頼できる海外投資先を探している方
    • パンフレットの数字ではなく「買った後のリアルな管理や出口」を知りたい方
    • 10万ドル〜30万ドル前後で、将来価値の落ちない本物の物件を選びたい方

2. 【現地開催】プノンペン現地・個別物件アテンド

「ネットの情報だけでなく、実際の街の熱気や部屋の質を自分の目で確かめたい」という方向けに、現地日本人スタッフがマンツーマンでご案内するオーダーメイドツアーです。

パンフレットでは分からないお部屋の実際の使い勝手、周辺環境、運用イメージまでプロの目線でしっかり解説いたします。航空券やホテルの手配サポートも承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

  • こんな方におすすめ:
    • 現地日本人スタッフにマンツーマンでじっくり相談しながら視察したい方
    • 現地の実際の街並みや、検討物件の「リアルなクオリティ」を自分の目で確認したい方
    • ネットや写真だけでは分からない実際の管理状態や運用イメージをチェックしたい方

一覧に戻る

荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資