海外不動産投資の特徴とは?資産運用で検討する時に知っておくべき知識まとめ

執筆者:荒木 杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

株や投資信託など資産運用の選択肢は数多くありますが、そのなかでも近年人気を集めているのが海外不動産です。
リスク分散させるために海外不動産への投資を検討している方もいるでしょう。

しかし、興味はあるものの海外不動産についての知識がなく、投資先に選べない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、海外不動産の特徴やリスク、注意点などを解説します。
知識や理解が深まれば資産運用として海外不動産を選択できるようになります
海外不動産投資に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

資産運用で海外不動産投資の特徴

資産運用のひとつである海外不動産投資の特徴を4つ紹介します。
いずれも始める前に知っておきたい情報です。それぞれ詳細を確認しましょう。

①資金調達が難しいため資金力が必要

特徴の一つ目は、資金調達が困難であるため資金力が必要となることです。
海外不動産を購入する方法は、大きく3つあります。

  • 全額現金での購入
  • 現地の金融機関のローンを利用
  • 日本の金融機関のローンを利用

現地の金融機関でローンを申し込む際は、交渉や契約を全て英語などの外国語でおこなう必要があったり、そもそも外国人のローン利用ができなかったりするケースもあります。

また、国内金融機関は、海外不動産を対象としたローンが少ないです。
そのため、不動産投資ローンを組むことは容易ではなく、国内不動産投資と比較するとある程度投資資金が必要です。

②東南アジアの不動産は日本より安い

東南アジアに限定すると、不動産価格は日本より安い傾向にあります。
投資をする際は安く買って高く売ったり、安く手に入れて高利回りを狙ったりするのが基本です。

そのため、日本国内よりも購入価格が安い傾向にある東南アジアの不動産は投資に向いているでしょう。
地域ごとの不動産価格の特徴を把握していると、より利益を上げられる可能性が高まります

③キャピタルゲイン(売却益)が狙いやすい

キャピタルゲイン(売却益)が狙いやすいことも海外不動産投資の魅力です。

先述したとおり、とくに東南アジアの不動産は日本よりも安く物件を手に入れられる傾向があります。
加えて、今後の経済成長も期待でき物価の上昇を見込め、物件価格も上昇することが予想されます。

家賃収入などのインカムゲインの増加を狙うのもよいですが、キャピタルゲインで大きな利益を狙えるのが海外不動産投資の特徴およびメリットです。

④分散投資先として適している

分散投資先として適していることも、特徴の一つです。

投資の世界では、リスクを低減する目的で一般的には資産を分散して保有します。
たとえば、国内不動産でもエリアや構造などが異なる物件に投資してリスクの分散を図りますが、海外不動産もポートフォリオに加えることでリスクをより分散させるのです。

海外不動産への投資は、円建ての資産に偏っていると円安に動いたときに購買力が低下したりする為替リスクや、地震などの自然災害リスクの軽減につながります

なるべくリスクを回避しながら収益をあげたい方、インフレ対策として検討されている方には、海外不動産への投資がおすすめです。

資産運用で海外不動産投資する時のリスク、注意点

資産運用で海外不動産投資に挑戦したい方は、大きな失敗を避けるためにもリスクと注意点を把握しておく必要があります
それぞれ詳細を確認しましょう。

正しい現地情報収集するのが難しい

現地の情報収集が難しいことに注意しましょう。
日本では簡単に入手できる情報が、同じように簡単に手に入るとは限りません

自ら積極的に探さなければ見つけることはできないばかりか、新興国などはオンライン広告に関する制度が存在しない国もあるため信頼性の低いデータも多いです。

正しい情報を入手したい方は、海外不動産に強い不動産会社に相談するとよいでしょう。

英語など言葉の壁が高い

英語など言葉の壁が高いことにも注意しましょう。

国内不動産とは違い、基本的には日本語ではなく英語でコミュニケーションを取らなければいけません。
情報の収集から不動産購入まで全てを外国語でおこなうのは普通の方にはハードルが高いでしょう。

東南アジアなど新興国ならではのカントリーリスク

東南アジア諸国は魅力的ですが、新興国ならではのカントリーリスクが存在します。

新興国では、物件の竣工前から支払いを始める方法がありますが、頭金を支払ったにも関わらず竣工が完了しないケースもあります
日本ではほとんどありえないような状況ですが、新興国ではわりと発生する問題です。

不動産詐欺が多い

不動産に関連する詐欺が多いのも注意すべき点でしょう。

たとえば、お金を支払った後に不動産会社が消えてしまうことがあります。
収益が高く儲かると魅力的な投資を持ちかけられ、お金を支払うと不動産会社と連絡が取れなくなります

経済が右肩上がりの国での海外投資は非常に魅力的ですが、詐欺があるのも事実です。
気をつけましょう。

信頼できる不動産会社を探すのが難しい

信頼できる不動産会社を探すのが難しいことも、注意点のひとつです。
日本が提供しているサービスとは異なり、海外の業者はサポートなどの体制が甘いことがあります。

具体的には、現地の管理会社に賃貸管理や建物の管理などをまかせていた結果、管理がずさんで気づいたら建物がボロボロだったという失敗も存在します。

信頼できる業者が見つけにくいのはデメリットでしょう。

資産運用でおすすめしたい海外不動産5選

資産運用でおすすめしたい海外不動産投資ですが、おすすめの国が大きく5つあります。
不動産価値の大きな下落を経験したくない方や、不動産投資で成功したい方は事前に確認しておきましょう。

①アメリカ:人口の増加率が高く賃貸需要の増加が見込める

おすすめの国の一つ目は、アメリカです。
先進国の多くは人口減少に見舞われていますが、アメリカは人口増加率が高く賃貸需要の増加が見込め、安定したインカムゲインを狙えます
さらに、エリアによっては物件価格の上昇も確認できているため、売却によって得られるキャピタルゲインを想定できるのもポイントです。

また、不動産関連の法律も整備されており、外国人も不動産市場に参入しやすいです。
人口が増え続けている先進国で投資をしたいと考える方は、アメリカを検討しましょう。

②カンボジア:東南アジアでありながらドル資産が持てる

おすすめの国の二つ目は、カンボジアです。
経済成長率は上昇傾向であり、今後も経済の成長と物価の上昇が期待できるため、カンボジアの不動産は近年人気です。

また、東南アジアでありながらドル建てで資産が持てます
日本円のみで資産を保有していると、円安円高などの為替変動リスクにさらされます。
新興国の通貨よりもドルは安定しており、ドルで賃料収入を得られるのはリスク分散するうえで非常に魅力的でしょう。

さらに、審査はありますが、日本人などの外国人でも現地の銀行の口座開設をおこなうことができます
しかし、会社が倒産してもお金が返ってこなかったり、会社自体が消えてしまったりとトラブルにあう可能性も考慮しておく必要があります。

③イギリス:法整備が整っているからトラブルが起きにくい

おすすめの国の三つ目は、イギリスです。
イギリスは、法整備が進んでいるため、トラブルが起きにくいのが特徴です。

不動産投資会社だけではなく、法の専門家が間に入って不動産取引をおこなうことが多いため、契約や登記の際に発生する問題を避けられます。

資産形成時にトラブルを避けたい投資家の方には、イギリスがオススメです。

④マレーシア:経済が発展することによってキャピタルゲインを狙える

おすすめの国の四つ目は、マレーシアです。
マレーシアはカンボジア同様今後経済が発展する見込みが高く、将来性が高いと予測されています。
よって、将来的には家賃収入の増加と売買差益の両方が狙えます

長期的な視点を持ち、将来値上がり益を狙いたいのであれば今のうちに購入するのがおすすめです。

しかし、常に現地の経済情勢や市場には注意しておく必要があるため、不安のある方は現地のエージェントと密に連絡するなど対策を取るとよいでしょう。

⑤タイ:日本人が多く投資していることから詐欺の可能性が抑えられる

おすすめの国の五つ目は、タイです。
タイは日本人が多く住んでおり、コミュニケーションを取りやすいため不動産投資をおこないやすい国です。
たとえば首都圏には、多くの日本人が居住しており、不動産業界の人もいます。

カンボジアなどと比較すると不動産のルールも確立されており、トラブルも起きにくいのが魅力です。
投資対象としては、首都バンコクがよいでしょう。

しかし、物件価格は高騰している傾向があるため、赤字にならないように注意してください

海外不動産投資で失敗を抑えるコツは?

海外不動産投資は、絶対に成功するとは限りません
しかし、わざわざ損失を出したい方はいないでしょう。

そこで、成功の確率を高めたり、安定的に運用したりするために、失敗を抑えるコツを把握しておきましょう。

日本にある実績のある、信頼できる不動産会社を選ぶ

海外の不動産投資で失敗したくない場合は、日本の信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
海外不動産投資に対しての実績を確認します。
実績やノウハウのない会社を選択すると、経験値が低く通常とは異なる状況への対処ができない可能性があります

安心して取引をおこないたい方は、インターネット上の口コミや販売実績などを確認したり、自分で実際に問い合わせたりして信頼できる仲介会社を見つけてください。
海外不動産に特化しているような会社だとより安全に取引できるでしょう

現地視察ツアーに参加する

現地視察ツアーに参加するのも失敗を抑えるコツです。
理由は、実際に行くことで現地に在住している方から生の声を聞けるほか、都市の状況や住宅需要があるエリアなのか、入居率はどれくらいなのかを直接確認できるからです。

事前に確認したいことをチェックして参加するとより効果的に情報を収集できます

ただし、手間がかかるため気軽に現地視察ツアーに参加することは難しい方もいるでしょう。
そのような方は、セミナーをうまく活用します。
濃い内容のセミナーもあるため、基礎知識の取得はもちろんのこと、さまざまな疑問点を解決できるでしょう。

購入後のアフターフォローもできる

購入後のアフターフォローも可能な不動産管理会社を見つけることも大切です。

海外不動産の場合、日本と比べてアフターフォローが充実していない会社が多いです。
アフターフォローの条件を知らないまま投資物件を購入してしまうと、購入後管理がずさんで価値が急激に下がってしまったと後悔することがあります。

購入後の対応が丁寧で十分納得できるものなのか、説明を受けて慎重に確かめましょう

まとめ

投資には株式や投資信託などいくつか種類がありますが、最近海外不動産が注目を集めています

海外不動産はある程度の自己資金が必要となることがありますが、キャピタルゲインが狙いやすく資産分散先として優秀です。
海外不動産に興味がある方は、本記事を参考にしてポートフォリオの一部に加えてみてはいかがでしょうか。

一覧に戻る

記事をシェア:

荒木杏奈 / アンナアドバイザーズ株式会社

代表取締役 / 宅地建物取引士 / 宅地建物取引業 東京都知事免許(2)第99967号
所属団体:一般社団法人RE AGENT 理事長 / 一般社団法人東京ニュービジネス協議会(NBC) / 公益社団法人全日本不動産協会
1984年生まれ、東京都出身。大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎
   はじめての海外不動産投資