ビットコインで不動産投資が可能？メリット・リスクの比較と２つの購入方法を解説！

仮想通貨の中で最も時価総額が高く、仮想通貨の基軸通貨と言われるビットコイン。市場の拡大と比例して、ビットコインを決済に利用できるサービスも増えてきています。

不動産投資においてもビットコインの導入が進み、新たな購入の選択肢として今後更に普及していくことが予測されます。

そこで今回は、ビットコインで不動産投資を始める際に押さえておきたいメリットと、リスクを解説し、具体的な方法までご紹介します。

ビットコインを持っているけれども、何に使用するか迷っている。ビットコインで不動産投資を検討している。といった方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。

 1. ビットコインとは 

今では当たり前のように耳にするビットコインですが、購入したことがない・具体的な内容がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まずは、ビットコインについて解説します。

 (1) 仮想通貨の基軸通貨 
ビットコインは仮想通貨の中の基軸通貨と言われており、最も時価総額が大きい仮想通貨になります。

仮想通貨とは、電子データのみで取引を行うことができる実体を持たない通貨です。
法定通貨とは異なり国や政府によって価値が保証されているわけではありませんが、高い安全性・利便性から、市場を拡大し続けています。

ビットコインの特徴としては、以下3点が考えられます。

・個人間送金が可能
・全世界共通の単位
・安い手数料

全世界共通の単位であるため、両替を必要としていません。よって、基軸通貨自体の信用が低い発展途上国などでは、資産をビットコインに移す個人も出てきています。
また、個人間送金が可能であるため、金融機関を介す必要がないため、安い手数料での取引を実現することができます。

これらの特徴から、ビットコインを主とした仮想通貨の普及は、現在のサービスの決済手段を大きく変える可能性を持っています。

 (2) ブロックチェーンシステム 
ビットコインにはブロックチェーンという技術が使われています。
ブロックチェーンとは、重要なデータを世界中のネットワーク上で共有・記録し管理していく方法です。

特徴としては、以下の4点が挙げられます。

・自立分散型台帳
・システムダウンが起きない
・改ざんができない
・取引の記録が消せない

ブロックチェーンは暗号化技術によって取引データをブロックというものにまとめ、鎖のように繋げていく技術です。

チェーン状に繋がった取引データは、ネットワーク上でオープンになるため公正かつ信頼性の高い取引ができるようになります。また、この取引履歴は可逆的にさかのぼる事ができるため、改ざんを行うことができません。よって不正な取引の防止に繋がります。

このような技術の元にビットコインは成り立っており、様々な決済手段として利用されています。

 2. ビットコインで不動産を購入する４つのメリット 

ビットコインで不動産を買うメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
具体的に解説します。

 (1) 契約の簡略化 
不動産の取得には大きく時間や手間がかかります。
提出する書類を用意しに何度も役場へ足を運んだり、同じ内容を繰り返し手書きし、何度も押印をしなければならなかったりと様々な手続きを要します。

ビットコインの導入で、即時決済・取引が可能になり、様々な手続きを省略することが可能になります。取引の契約データも安全性の高いブロックチェーン上で管理されることになります。

今後、この高い利便性からビットコイン決済の市場も拡大していくかもしれません。

 (2) リスク分散 
不動産をビットコインで購入することで、資産の価格変動リスクを抑えることに繋がります。

ビットコインは未だ価格の変動が激しく、暴落のリスクも少なくありません。
不動産は資産の中でも価格変動が比較的少ないと言われているため、所有しているビットコインの一部で不動産を購入することで、自己資産の価格変動リスクを抑えることができます。

 (3) 海外送金や支払いが容易 
通常海外不動産の購入には、日本円を現地通貨に両替する必要があります。
ビットコインは世界共通の単位である為、ビットコインで海外の不動産を購入する場合は両替の必要がなくなります。

また、日本円を現地通貨の両替や現地の金融機関への送金には国境を跨ぐため多少のタイムラグが発生する場合がありますが、ビットコインでの決済であれば、リアルタイムな取引が可能になります。

 (4) コスト削減 
ビットコインの導入で、様々な仲介フェーズを省略することができます。

その為、金銭的なコストを削減することができます。
安い手数料で取引ができるので、より不動産取引の市場が流動的になります。

 3. ビットコインで不動産購入時に考えられるデメリット 

ここまでメリットについて解説しましたが、続きましては、ビットコインでの不動産取引にリスクやデメリットはあるのかについて解説します。

 (1) 価格変動リスク 
ビットコインは、価格の変動が非常に激しい為、暴落のリスクがあります。
2022年5月現在、1BTC(ビットコイン)=約380万円前後で推移していますが、2021年11月のビットコインの評価最高額は、1BTC=約750万円です。

このように、まだまだ値動きも大きいため、値動きによる損失リスクは考えておかなければいけません。

 (2) 法整備上の問題 
日本では、仮想通貨に対する規制や税制が確立していません。
今後仮想通貨が普及するにあたってこれらに関する法律も変更されていくでしょう。

例えば、不動産投資で得た所得に関しては、購入経費を差し引いた利益に対して確定申告を行い納税を行います。ビットコインで不動産を購入した場合、ビットコイン自体が値上がりする可能性もあります。よって、ビットコインの価格変動分の税金も計算して納税する必要が出てきます。

不慮の脱税などにならないよう、専門家へ相談し常に最新の状況を入手する必要があります。

 (3) エビデンスの少なさ 
ビットコインでの不動産取引のサービスが日本で導入されたのは2018年です。
その為、スタートしてから日が浅く取引の件数も少ない状況です。

取引件数が少ないということは、今後市場が拡大するにあたって想定していなかったリスクに直面する可能性があります。

この取引エビデンスの少なさが、投資判断においてはリスクと考えられるでしょう。

 4. 購入できる２つのサービス 

では、実際にビットコインで不動産取引が可能なサービスにはどんなものがあるかご紹介します。

 (1) イエリーチBTC決済 

イエリーチBTC決済は2021年に始まった、ビットコインでの不動産取引サービスです。
購入したい不動産が決まると、不動産売買契約を結びビットコインで決済をします。
入金の確認で、不動産の所有権の譲渡が成立するというサービス内容になります。

手間も少なくなり、ビットコインを利用することで手数料も安くなります。

出典元：イエリーチBTC決済ホームページ

 (2) ヘヤジンコイン 
ヘヤジンコインは株式会社イタンジが2018年に開始したサービスです。
ビットコインで不動産取引をできるプラットフォームとして登場し、物件だけでなく手数料までビットコインで支払うことができるようなサービスとなります。

現在のビットコインの円換算の価格が表示されるため、リアルタイムの物件価格がわかるようなレイアウトのプラットフォームです。

※現在サービスを停止しているようです。最新情報をお待ち下さい。

出典元：イタンジ株式会社ホームページ

 5. まとめ 

今回は、ビットコイン導入で不動産投資に起きる変化について解説しました。

ビットコインがもたらす影響は大きく不動産取引自体もより流動的になることでしょう。
仮想通貨の市場が拡大しているように、不動産市場も更に伸びていく可能性がありますので、最新情報をチェックし、知識を増やしていきましょう。